事務局だより(2018年4月25日)

前回4月の講演会では、戦前の沖縄庶民の日常を切り取った貴重な写真をもとに、失われた民俗文化や生活形態について解説いただきました。知られざる生活の形はもとより、図像で見る歴史の、実りあるアプローチ例としても興味深いお話しでした。
次回5月の講演会では、県の中心地域から離れた、三県にまたがる地域が始めた総合的な協力関係の模索についてお話しいただきます。
どうぞ奮ってご参加ください。

6月の講演会は、9日(第2土曜日)になります。日本の美術運動にも影響を及ぼしたクロアチアの彫刻家、メシュトロヴィチをめぐってお話しいただく予定です。
詳細は追ってお知らせいたします。7月講演会は14日(第2曜日)開催の予定です。「水」技術の専門家をお呼びします。


もくもくと湧き上がるような新緑の厚みに、圧倒的な自然力を感じさせられます。自然のささやかな一部としての人の暮らしを自覚する楽しさが、四季のなかでも高まる頃でしょうか。

―緑葉を敷いて楚々たり初鰹(三橋鷹女)

第151回講演会のお知らせ

三遠南信―県境を越えた地域連携の新ビジョン策定にあたって

日付: 2018年5月26日(土)
時間: 16:00 – 18:00
場所: 渋谷アイビスビル10階 (エレベータで9階へ上がり階段でお越しください)

講師:
高柳 俊男(たかやなぎ としお)氏 (法政大学)
1956年、栃木県生まれ。現在、法政大学国際文化学部教授。
専門は朝鮮近現代史、在日朝鮮人史。1977年、朝鮮に関心を持つ人たちと市民グループ「鐘声の会」を結成。

概要:
三遠南信という概念があります。三河(愛知県東部)と遠江(静岡県西部)と南信(長野県南部)が、県境の枠を超えて政治・経済・文化面などで連携しようというものです。3地域の中心都市はそれぞれ豊橋市・浜松市・飯田市ですが、いずれも県庁所在地からは離れており、その条件を逆手に取ったようなユニークな発想です。
報告者は2011年7月、本会でご報告した通り、所属大学における学部プログラムとして、南信で留学生主対象の学生研修を担当しています。その関連で昨年、三遠南信圏域の39自治体が加盟するSENA(三遠南信地域連携ビジョン推進会議)の新10年ビジョン策定委員に任命されました。委員となったのを機に、県境を越えた地域連携である三遠南信について、その可能性と課題について整理してみます。とくに、三遠南信の範囲の問題や、中山間地域の厳しい現状を念頭に置きつつ、「こんなことができたら」という楽しいプランを考えたいと思います。

NPO-IF 特別講演会「田中一生さんが遺してくれたもの」

「田中一生さんが遺してくれたもの」

講師
山崎 佳代子(やまさき かよこ)氏  「田中一生という人」
奥 彩子(おく あやこ)氏  (文学関係)
鐸木 道剛(すずき みちたか)氏  (美術史関係)
山崎 信一(やまざき しんいち)氏  (歴史関係)

司会
柴 宜弘(しば のぶひろ)氏

日時:2018年5月12日(14:00~16:00)
場所:東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビル10階(エレベーターで9階まで上がり、階段でお越しください)
参加費:無料

長年、東欧、バルカン、そしてユーゴスラヴィア研究を引っ張ってこられ、歴史文化交流フォーラム、ならびに世界史研究所の創立メンバーとしてその活動を支えてくださった田中一生さんを失って、すでに11年の歳月が経ちました。本会では、多岐にわたる田中さんの業績を、専門分野の講師の方々に振り返っていただくとともに、ベオグラード在住の山崎洋さんがご持参くださるボスニア・ヘルツェゴヴィナのテレビ局が制作したドキュメンタリー「田中一生の架けた橋(原題 Tanakini mostovi)」(上映時間約40分 英語字幕入り)を上映する予定です。田中さんのお仕事、お人柄を今一度偲ぶ機会になれば幸いと存じます。
どうぞ奮ってご参加ください。