事務局だより(2017年4月26日)

前回4月の講演会では、日本の航空・宇宙産業のトップランナーとしてご活躍の講演者をお迎えし、開発に携わってこられた数々の「空気の作用によって大気中に支えられる機械」エアクラフト(航空機)について、気球に始まるその歴史も踏まえつつ、分かりやすくお話しいただきました。宇宙ステーション補給機こうのとりを打ち上げたロケットや、宙を飛ぶという意味で飛行体であるリニアモーターカーなどにもかかわってこられたとのこと。ご講演は科学技術と国の産業政策にも及ぶなど、たいへん刺激的でした。

次回5月の講演会では、本フォーラム理事長と副理事長のお二人から、かつて日本の委任統治領であった南洋の島々についてお話しいただきます。

どうぞ奮ってご参加ください。

6月の講演会は、10日(第2土曜)16時から、ロシアの音楽と黎明期の日本歌謡曲のあいだにあったつながりについてお話しいただきます。7月の講演会は、8日(第2土曜)16時から、幕末の横浜と上海をめぐるテーマでお話しいただく予定です。

詳細は追ってお知らせいたします。


新年度もそろそろひと月が経過し、黄金週間が目前に迫っています。自然は人の思いを乗せて、あるいは取り残し、どんどん進み循環していきますが、しばし緩やかな時間に心身をお安めください。

―旅疲れ少しもあらず若葉風(星野立子)

第140回講演会のお知らせ

南洋の植民と戦争の跡を訪ねて

日付: 2017年5月13日(土)
時間: 15:30 – 18:00  *通常より30分早い開始
場所: 渋谷アイビスビル10階 (エレベータで9階へ上がり階段でお越しください)

講師:
南塚信吾 氏(歴史文化交流フォーラム理事長)
黒田忠男 氏(歴史文化交流フォーラム副理事長

概要:
第1次世界大戦後のベルサイユ条約により、日本は赤道以北のドイツ領ニューギニアの統治を国際連盟から委任された。南洋庁を設けるなど、日本は同地域の島々の開拓と殖産に積極的に関与し、しだいに日本からの植民も進んだ。しかし、第2次世界大戦(太平洋戦争)においては、その島々が日米両軍の激烈な戦場と化すこととなった。
講演では、この4月に訪問した際の記録をはじめ、映像資料を交えながら、その植民と戦争の歴史を紹介する。前半では、黒田がグアムとポンペイ(旧ポナペ)、後半では南塚がパラオとサイパンについて語る予定である。