前回9月の講演会では、お二方からお話しを伺いました。まず津山の洋学者(蘭学者)の系譜と仕事を辿ってご説明がありました。続いて、幕末から明治期を代表する洋学者のひとり、箕作麟祥による『万国新史』の世界史叙述の特色についてお話しいただきました。また、具体例として、ヨーロッパ各地における「農民・農夫」の位置や動向に関する記述を取り上げ、維新後日本の地租改正の動きとの関連を想定するなど、当時にとっての現代世界史をめぐる該博な知識の源にあった状況へも迫っていただきました。
次回10月は、地域おこし協力隊員として、長野県阿南町で活躍されている方を講演者にお迎えします。地域に移住し、衰退が言われるようになって久しい地方の文化、第一次産業、住民の暮らしのなかにある豊かさや可能性を地元民とともに模索してきた、実践者としての立場からお話しいただきます。
どうぞ奮ってご参加ください。
11月の講演会は、11日(第2土曜日)の午後4時から開催予定です。今年はロシア革命100周年に当たりますが、映像論の立場からロシア革命に言及していただく予定です。また、講演会に先だって、本NPOの年次総会も開かれます。
詳細は追ってお知らせいたします。
雲が空の高みに遠のき、大気が鮮度を増していくようです。秋は、様々な音まで粒だって響くような気がします。街で山野で、静かに耳をすませたくなります。
―足音の正しく彼女秋日和(星野立子)