事務局だより(2015年9月30日)

9月の講演会では、幕末から明治にかけての開港期横浜についてお話いただきました。当時の絵画や書簡をもとに、ペリー率いるアメリカ使節や当時の横浜の様子を、庶民の視点から探る興味深いご講義でした。
次回10月は、欧州社会を揺さぶり続けている、中東やアフリカからの大量の難民をめぐる問題を取り上げます。メディアで「悪役化」された感のあるハンガリーをはじめ、関係各国の実情を解説いただきます。
どうぞ奮ってご参加ください。

次回講演会は、11月7日(第1土曜日)午後4時からの開催です。チベットをテーマにお話しいただきます。詳細は追ってお知らせいたします。また、当日は、講演会に先立って、本NPOの年次総会が開かれます。こちらも、追ってご案内いたします。


9月ほど、わたしたちを取り巻く自然が、始まりと終わりで変わってしまう月はないような気がします。収穫祭、十五夜、いわし雲、涼風等々、秋らしい生活の諸景はさまざまありますが、なんといっても代表は黄金の稲穂でしょうか。各所各様に実り豊かな秋をお過ごしください。

―米くるる友を今宵の月の客(芭蕉)

第122回講演会のお知らせ

『ハンガリーの「新たな鉄のカーテン」建設を考えるー移民・難民の歴史的位相をふまえてー』
秋山 晋吾 氏

日付: 2015年10月10日(土)
時間: 16:00 – 18:00
場所: 渋谷アイビスビル10階 (エレベータで9階へ上がり階段でお越しください)

講師プロフィール:
秋山 晋吾(あきやま しんご)
1971年群馬県前橋市生まれ・千葉大学大学院社会文化科学研究科修了。博士(文学)。現在、一橋大学大学院社会学研究科教授。編著書に『つながりと権力の世界史』(彩流社)、訳書にJ.サーヴァイ『ハンガリー』(白水社・共訳)、M.グリーン『海賊と商人の地中海』(NTT出版)など。

講演要旨:
今夏(2015年)数十万人に上る難民が中東方面からヨーロッパに流入して大きな問題となっています。そのなか、難民の移動ルートに位置するハンガリーでは、政府が国境沿いにフェンスを設置するなど強硬な姿勢をとる一方、市民による難民支援が広範に行われています。難民流入問題の現状を、ハンガリーや欧州各国の報道を紹介しながら紹介しながら、この問題の歴史的な位置づけを考えます。

シリア文化財救済の呼びかけ

この夏には、貴重な歴史遺産の破壊、さらには世界的に著名な考古学者の処刑と、世界中を震撼させる事件がシリアで起こりました。「日本西アジア考古学会」では、このような事態を憂慮し、シリア文化財救済のために、寄付金を募っています。

詳細は、こちらをご覧下さい。

世界史研究所アフリカ奨学基金第四期ご寄付のお願い

世界史研究所では皆さまの篤志に支えられて、2011年度から「世界史研究所アフリカ奨学金」の制度を運営してまいりました。第四期奨学金給付は、すでに開始されました。過去3回と同様、ナイジェリアのイロリン大学人文学部歴史学科および国際研究学科の学生の方が対象です。
つきましては、経済的困窮のなかで向学心に燃えるアフリカの学生を支える一助を皆さまにお願いしたく存じます。日本のコーヒー数杯分程度のご援助でかまいませんので、皆さまのお志をいただければたいへんにうれしく思います。
募金の送り先は以下のとおりです。期日は2016年3月末までとなっております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

三菱東京UFJ銀行 渋谷支店
口座 普通預金
口座番号 0683412
口座名義 (特)歴史文化交流フォーラム 理事 南塚信吾

シンポジウム「16・17世紀の海上貿易と海商・海賊」のお知らせ(2015年09月26日開催)

来る9月26日(土)、世界史研究所会議室で、「16・17世紀の海上貿易と海商・海賊―東地中海と東アジア海域の比較の試み」と題するシンポジウムが開催されます。下記のような報告が予定されており、研究所所長南塚信吾も、コメンテーターとして参加します。ご興味がお有りの方は、ぜひ、お越しください。

N・シュテファネッツ(ザグレブ大学) 「近世アドリア海の交易と海賊」
S・ラザニン(ザグレブ大学)  「クロアティアにおける「海賊」ウスコク研究」
飯田巳貴(専修大学)  「ヴェネチアとオスマン帝国の交易と海商・海賊」
松浦章(関西大学)  「中国の海商・海賊」
上田信(立教大学)  「中国の海商・海賊と「義賊」」

10時20分開始、18時30分終了の予定です。
詳細については、こちらをご参照下さい。