事務局だより(2016年2月24日)

2月の月例講演会では、イランおよびウズベキスタンの市民生活(特に学生層)に加え、海外における日本語教育の実践について、映像を交え活き活きと状況をご説明いただきました。日本で接すること少ない両国の若い世代(特に学習意欲あふれる女性たち)の明るい姿は、うれしい驚きでした。
3月は江戸東京博物館学芸員を務める講演者をお招きし、江戸の町人社会を中心にお話しいただきます。江戸は最近、時代小説や休日の歴史散歩といった様々な形で多く方々の関心を引いていますが、270年近くに及ぶ長い時代だったせいか、町人の生活に関してなどは、意外に誤った情報が流布していることも多いと聞きます。専門家の講演者に、明晰な光を当てていただきたいと思います。
どうぞ奮ってご参加ください。

次回講演会は、4月9日(第2土曜日)午後4時からの開催です。能楽をテーマにお話しいただく予定です。詳細は追ってお知らせいたします。


余寒の冷たい空気の中に、ふと梅花の芳香を感じることがあります。異常気象がいわれることの多い昨今ですが、自然も人も迷いながらも前に進んでいるようです。

―この道しかない春の雪ふる(種田山頭火)

第127回講演会のお知らせ

『江戸時代の暮らしと生活 江戸とはどのような時代だったのか?』

日付: 2016年3月12日(土)
時間: 16:00 – 18:00
場所: 渋谷アイビスビル10階 (エレベータで9階へ上がり階段でお越しください)

講師:
真下祥幸(ましも よしゆき)氏 (江戸東京博物館学芸員)
専門は日本近世史。平成4年より江戸東京博物館・江戸東京たてもの園で勤務。
江戸東京たてもの園では「玉川上水と分水」、「甲武鉄道と多摩」など多摩地域に関する展覧会を多く手がける。
江戸東京博物館では德川記念財団との共催で「德川御三卿」、「德川将軍と日光社参」といった德川将軍家に関する展覧会を開催。また直近では江戸時代の瓦版と見立番付を題材とした「くらべてみよう江戸時代」といった教育普及に関する展示も行っている。

概要:
一般的に江戸時代といえば、男女とも着物を着て髷を結い、武士は刀を差している時代劇のイメージが多いのではないかと思います。勿論一言でいえば間違いないのですが、当然ながら事件だけをクローズアップする時代劇では描ききれない武士や町人などの日常生活が数多くあります。今回のお話しでは、都市江戸を題材に江戸東京博物館の展示なでから、江戸時代に生きた町人を中心する人々の暮らしぶりをご紹介いたします。