上海と横浜 ― 二都物語
日付: 2017年7月8日(土)
時間: 16:00 – 18:00
場所: 渋谷アイビスビル10階 (エレベータで9階へ上がり階段でお越しください)
講師:
有賀英樹(ありが ひでき)氏
昭和19年生まれ。一橋大学法学部卒業後、三菱銀行に入行。平成5〜9年、三菱銀行初代上海支店長を務める。現地では、日本商工クラブ副会長や日本人学校理事などとしても、交友や見聞を広めた。ほかに、香港(4年)、北京(2年)など、中国を中心に海外勤務を経験している。現在は、ディ・アイ・エンジニアリング株式会社監査役を務めるかたわら、横浜黒船研究会に所属し、同研究会や業界主催の研究会、大学OB会、高校のセミナーなどでしばしば講演を行っている。
概要:
横浜と上海は、ともに19世紀中ごろ外圧によって港を開き、外国人居留地を形成し、その後、開港都市として発展した等共通点が多く、いわば双子の姉妹とも言える。しかし、その後一方は半植民地化の道を辿り、一方は主権を保持し強国になった。双子の姉妹の運命を分けたのはいったい何だったのか?
横浜は、2009年に開港150周年を迎え、市を挙げて盛大に祝った。一方、上海は1843年に開港して以来、この170年間一度も開港を祝ったことはない。上海に とって開港はいわば屈辱のシンボルであって、祝う対象などではなかったのだ。
横浜居留地も幕末の開港当時、一歩間違えば “第二の上海租界” になる可能性は充分あった。それを避けることが出来たのは何故か?そこには徳川幕府の英知と策略による必死の抵抗と、当時の国際情勢の動向が日本にとって幸いしたことが見て取れる。
東京三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)初代上海支店長の有賀英樹氏が、現地での経験を踏まえ、さまざまな角度から上海と横浜を比較しながら 横浜開港の歴史的、且つ国際的意義を語る。