4月の講演会では、宝生流の能楽を学ばれる講演者の方をお迎えしました。ヨーロッパの舞台芸術や音楽と比較しながら、能の舞台装置や演者の所作の背後にある世界観を、象徴劇のそれとしての解き明かしていただきました。芸術の一形態としてだけでなく、世界を見る眼差し、心身の処し方までを含む能の広い教えに触れた思いがいたします。
次回5月は、近年、世界史の大きなトピックとして扱われるようになった「人の移動」の代表的な事例である「移民」について、日本人の海外移民を中心にお話しいただきます。どうぞ奮ってご参加ください。
次々回、6月の講演会は、6月11日(第2土曜日)午後4時からの開催です。21世紀に入って、歴史の過重が紛争を拡大させているかのような中東の現況を解説していただきます。
詳細は追ってお知らせいたします。
桜花が去り、百穀を生化するという春雨を浴びた緑が勢いを増していっています。皆さまにおかれましても、命の勢いあらたな日々をお楽しみください。
―昼の月風は若葉の上にあり(正岡子規)